どう選ぶ?オーストラリアの銀行をご紹介

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こんにちは。ジュークです。

本日はオーストラリアの銀行についてご紹介します。いわゆるメガバンクから、オンライン銀行、新興勢力やオーストラリアから見て外資系銀行もございますので、簡単に綴りたいと思います。

メガバンク

日本で言うところの三菱UFJ銀行・みずほ銀行・三井住友銀行のポジションが以下の4行です。

  • Australia and New Zealand Banking Group (ANZ銀行)
  • Commonwealth Bank (コモンウェルス銀行)
  • National Australia Bank (ナショナルオーストラリア銀行)
  • Westpac (ウェストパック銀行)

これら4行はオーストラリアで生活していたら、まあ日常的に目にする銀行郡であり、オーストラリア経済・社会にて大きなプレゼンスを放っている印象である。

ユーザー視点では、日本のメガバンクと近いところがある。預金金利は後で紹介するオンライン銀行に比べるとやはり低く、アプリなども圧倒的に使いやすいUIかと言われると微妙である。以前は「実店舗がある安心感」がメガバンクの強みの1つに挙げられていた印象だが、オンライン化がかなり進んでいる豪州にて、実店舗に行く機会もかなり特殊なケース以外なくなってきたのもある。

強いてメリットをあげるとすれば以下である。

  • 働く会社によってはメガバンクの口座を給与振込先にしたいと言われる
  • 友達にお金を送るときに電話番号で送れる
  • 大手行間ではATMがタダ
  • Travel Cardが作れる
  • Joint Accountも作れる

ぐらいだろうか。

まあ、口座維持費も一定金額が毎月振り込まれていればタダになることも多く、1つ持っていても損はないと思われる。

オンライン銀行

日本でも増えてきた、実店舗を持たないオンライン銀行。デジタルバンク (digital bank) とかネオ銀行 (neo Bank) などとも呼ばれている。

ここオーストラリアでもかなり数を増やしてきた印象。店舗を持たずオンラインでのユーザーエクスペリエンスを追求する会社が多く、メガバンクに比べると預金金利が高い印象がある。

主なオンライン銀行は以下。

  • Ubank (ナショナルオーストラリア銀行の子会社)
  • Up
  • Monzo Bank
  • Hay Account

おそらく最も有名なのはUbankで、比較的高い預金金利が特徴である。

州銀・地銀

以下はオーストラリアの各州を主な営業範囲とするいわゆる州銀・地銀である。

  • Bank of Melbourne (メルボルン銀行)
  • BankSA (南オーストラリア銀行)
  • BankVic (ビクトリア州銀行)
  • Bendigo & Adelaide Bank (ベンディゴ・アデレード銀行)
  • Bank of Queensland (クイーンズランド銀行)

それぞれ各州や都市の名前を付けた名前となっているものの、別にその州の住民でなくとももちろん口座開設することができる。現に私も高い預金金利が特徴のクイーンズランド銀行の口座を保有している(2023年5月現在、条件を満たせば5.15%である)基本的に全てがアプリで完結するようになっており、特に実店舗は家の近くないが不便に感じたことはない。

他の地銀は私の把握している限り、特別高い預金金利もなければ、特筆したサービスを提供しているわけでもない。メガバンクよりは預金金利がよかったりするぐらいか。

Mutual Bank

オーストラリアでいうところのMutual Bankは、一般的な銀行と違って株主が存在しないため、上場企業ではないことが多い。場合によっては、口座保持者が実質的な銀行の「株主」のような権利を与えられることもあるようである。英語のサイトで調べるとMutual Bankは「member-owned」であるそうだ。

有名なMutual Bankは以下の通り。

  • Great Southern Bank
  • Newscastle Permanent
  • Heritage Bank
  • People’s Choice Credit Union
  • Teacher’s Mutual Bank
  • Police and Nurses Bank

私自身、Mutual Bankで口座開設をしたことがないため、具体的なメリットをあげることができないが、インターネットで調べてみたところ、株主への利益還元がないため、企業全体で見た場合の運用コストが低く抑えられている場合が多いそう。2023年5月現在、Great Southern Bankを例にとると預金金利はメガバンクより高い。

個人的な感覚として、オーストラリア開拓時代に僻地を赴いた人たちが必要な金融サービスを、大企業に頼るのも限界があるため、現地のコミュニティが築き始めたのが発祥な気がする。

Mutual Bankに近いものにCredit Unionというものがある。厳密にいうとMutual BankとCredit Unionは別物のようだが、株主がいないなど、一般的な銀行を比較した場合非常に近い側面がある。特徴として、特定の職種や地域に根付いている場合が多いようだ。広義にはなるが、日本で言うところの信用金庫に近いかもしれない。

以下、主なCredit Unionである。

  • Bankstown City Unity Bank
  • Australian Military Bank
  • Fire Brigades Employee Credit Union
  • Firefighters Mutual Bank
  • Police Bank
  • Victoria Teachers Ltd

おそらくこのような職種の方々には馴染みがあるのかもしれない(余談だが、IT業界のCredit Unionは存在しないようである)

外資系銀行

オーストラリアから見て外資系、つまりオーストラリア資本ではない商業銀行でオーストラリアで営業活動を行っていて、日常的に目にするものは以下の通り。

  • Bank of China
  • Citibank Australia
  • ING Bank NV
  • HSBC (Hong Kong and Shanghai Banking Corporation)

この中でも個人的にもっとも一般庶民にプレゼンスがあるのはオランダ系のING Bankだと思う。コロナ前からその高い預金金利(2023年5月現在5%)で、顧客数を急激に伸ばしている印象。私も2019年ぐらいからお世話になっているが、この4年でアプリもだいぶ使いやすくなった。実店舗はないようだが、特に困ったことはない。

CitiBankやHSBCはシドニーCBDなどのオフィス街に行くと大きな店舗を構えている。

他にも、日本のみずほ銀行や三井住友銀行もオーストラリアで営業しているようだが、あまり目に入ることはない。

終わりに

金融大国オーストラリアは、人口2300万たらずではあるものの銀行の種類と数は非常に多いと感じる。特にオンライン銀行は運転免許証などの本人確認できるものがあれば数分で口座開設できるものがほとんどで、口座を開くハードルは限りなく低くなっていることもこの競争激化に拍車をかけているように感じる。

まあ、一般的な日本人がオーストラリアに暮らす上では、職業・居住地域に特化したMutual BankやCredit Unionがない限りは、メガバンクの口座1つと、預金金利の高い地銀やオンライン銀行の口座1つぐらいを持っておくと不便はないかと思われる。

日本生まれ、海外育ち、2018年よりオーストラリア在住。2021年7月に第一子が誕生。普段は外資系企業でサラリーマンやってます。

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