オーストラリア移住7年を振り返って

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こんにちは。ジュークです。

今年も早いもので、年の瀬が近づいてきた。そして、毎年この季節になると2018年の暮れにオーストラリアに移住してきた時のことを思いだす。その間に、苦労の連続だった就職活動、調子に乗った転職、そしてクビになったこと、コロナ禍での転職活動、そして娘の誕生、コロナ禍でのリモートワーク、そして今年は第二子の誕生など盛りだくさんの7年であった。

誰の参考になるかわからんが、移住7年を簡単に振り返り、もしこの記事を読んでいる人の中でオーストラリア移住を考えている人がいて、参考になったら幸いである。

意識のど真ん中は子育て

二児の父となったことで、この意識はこれまでになく強くなった。私は日本で育児をしたことはないので、日豪比較はできない。オーストラリアで育児をしていて、良いと思うことはいくつかある。まず周囲の理解である。これまた日本との比較ができないため、あまりうまく表現することができないが、オーストラリアでは子育てに対して寛容な文化がやはり根強い。そのため突発的なことで仕事の席を外さねばならない時も、周囲のサポートを得やすいと感じることはある。

日本には年1回くらい家族で帰国し、休暇を謳歌している。その時との比較でなると、オーストラリアは一部の繁華街を除ければ、一般的にやはり人口密度が日本の関東圏に比べると低い。そのためベビーカーでの移動、子供が走り回ったり、騒いだりしても、そこまで苦にならないことが多い。周囲も子供に寛容な人が比較的多い気がする。

さらに、オーストラリアは街に公園も多かったりするので、子供の遊び場という意味ではあまり苦労しない。芝生も多く、自然が豊かな国でそもそもあるため「外で安心して遊ばすことができる」という観点では非常に助かっている。

最後に、やはり子供が日本語に触れる機会というのはオーストラリアに住んでいる限り、親が意識して作らないととても限定的になる。そのため、日本人夫婦の間の子供であっても、英語のみ喋れる子供なども見ることがある。私の子供たちは日豪ハーフのため、なおさら日本語へのハードルが高くなっている。意識をして日本語で話しかけたり、日本のアニメを見せてはいるがやはりそれにも限界がある。

キャリアの幅に悩まされる

これは間違いなく、オーストラリアで働いていて思うこの国の弱さの一つである。日本と比較すると、やはり経済規模もその裾野も狭いため、オーストラリアでの就職先、特に移民であったり、英語が第一言語ではないと狭まる現実はあると思う。たとえば、日本では製造業だけとってもその発達が凄まじく、世界でも名の知れた大企業が米中に続き多い。それに付随するサービス・職種・職位もふんだんにキャリアの選択肢として存在する。

一方、オーストラリアの主要産業といえば、資源と金融くらいである。そのため、仕事の幅は狭く、就職先も必然として数は減る。コモンウェルスバンク、ANZ、Westpac、NABなどの巨大銀行に就職するか、資源発掘企業に就職するかだが、後者は日本人が就職するにはなかなかいろんな意味でハードルは高いであろう。

私のいるIT業界も、やはり大企業相手に巨大システムを売って維持管理しているビッグテックの観点でいえばオーストラリア法人はどこも日本法人に比べると従業員の数も少なく、規模も小さい印象がある。たとえば、一部の部署はシンガポール法人がオーストラリアもみている、であったり、そもそもアジア太平洋地域にその部署はなく米国本社が管轄している、なんてこともある。

これは前述の通り、オーストラリア一国で見た時の経済規模があまり大きくないため、そこまで人が必要ないという合理性があると考える。たとえば、日豪で比較すると、オーストラリアのGDPは日本の6分の1しかない。そのため、就職先として人気のあるビッグテックへの道のりは非常に競争が激しい。

結果、オーストラリアでは自分が探し求める仕事がなく、日本に帰ったり、米国に移住したり、そんなことをする人も一定数いる。私も7年仕事をして、なかなか次のキャリアプランを立てづらいと思っていたり、次のステップが見つけづらい、と思うことは正直ある。

今後のことについて考える

今後、上の子どもはキンディー(日本でいう年長だと思われる)が始まり、再来年から小学校がはじまる。そういう意味では気軽に移住や引越しはできなくなるし、この国で今後一定期間やっていく覚悟は必要になってくる。

別にオーストラリア生活が嫌になったわけではない。いいことももちろんある。一方、いつまでこの国で生きていこうか、逆に日本での生活を恋しく思うこともある。やはりオーストラリアではいつまで経っても私は「外国人」であることを生活のふとした瞬間に思わされることがある。それが逆にいいことでもある時もある。

子供が大きくなっていくにつれて、身軽に動けなくなっていく。これは必然であるが、自分の人生でもあり、それをどう自分の中で納得感に近づけるか。そこを考えている。

日本生まれ、海外育ち、2018年よりオーストラリア在住。2021年7月に第一子が誕生。普段は外資系企業でサラリーマンやってます。

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