オーストラリア移住後に直面する4つのリアルなギャップとその乗り越え方

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こんにちは。ジュークです。

オーストラリアは日本人にとって人気の移住先ですが、実際に住んでみると「こんなはずじゃなかった」と感じるギャップも少なくありません。私も現在進行形で試行錯誤しておりますが、今回はオーストラリア移住後によくある4つのギャップと、その乗り越え方を紹介したいと思います。

物価が高い

これはいうまでもないギャップかと思います。

日本から来られてまもない方、日豪間の移動を頻繁にする方はスーパーでの日用品の買い出し、外食、家賃……ほとんどの生活コストが日本より高く感じると思います。ピンキリあることはもちろんですが、家賃は特に顕著なのではないかと思い、日本でいう1ベッドルームを一人で借りようとすると週500ドルスタート、月間20万円程度が目安となっています。なかなかのお値段のため、若い人は特にシェアルームやシェアハウスが一般的ですね。

ここ6年ほど在住しただけでも、外食の値上がりは強く感じます。2025年4月現在、家賃同様にピンキリはありますが、ランチはおおよそ20〜25ドル(1900円〜2400円程度)、ディナーはお酒なしでも50ドル〜(4800円〜)がスタートになってきました。ランチは特に20ドルで買えるのはサンドイッチなどの簡易なもので「え、これで20ドル?」みたいな品質のものが出てくる感じです。

「その分、給与もいいのでは?」と思われる人もいると思います。2025年4月現在、オーストラリアの労働者の中央値平均は6.5万ドル(おおよそ620万円)となっている。もちろん、日本に比べると高い水準にありますが、生活コストも相対的に高いのでオーストラリアで6.5万ドル稼いでいるのと、日本で650万円稼いでいることは簡単に比較できず、後者の方が良い生活ができることは容易に想像できます。オーストラリアで経済的不自由なしに暮らすには25万ドル(2400万円程度)の年収が必要だと言われることもあるそうで、それなりに悠々自適な生活を送ることへの経済ハードルは高そうです。

また、政府補助があるとはいえ子供がいるとチャイルドケアの費用も家計にかなりのしかかります。居住地域やチャイルドケアの品質にもよりますが、2025年4月現在は定価で1日あたり150ドル〜200ドル(14000円〜18000円)が相場です。ここから政府補助が家計収入に合わせて付与されますが、それでもそれなりの出費になります。

サービスがゆるい

レストランやカフェでも、サービスは良い表現を用いればフレンドリーだけどかなりカジュアル、悪い表現を用いれば適当かつ雑な場合もあります。待たされるのは普通です。これは仕事をしていても感じることで期限を守る、進捗を報告する、全体を考えて動くなどといった日本では一般的な期待値が存在しないことのほうが一般的です。働く側としては楽ちんなのかもしれませんが、サービスを受ける側としては「こんだけ金払ってるんだからもうちょっとがんばれよ」と思うこともあります。特に日本から来てまもないと日本のきめ細かいサービスとのギャップに苦しむこともあります。

私も腹落ちするまで時間がかかりましたが、都度イライラせず、「これがオーストラリア流」と割り切ることはある程度必要だと思います。一般生活をしている中で、待たされたり、注文を忘れられることはある程度織り込み済みと考えて行動すると期待と現実のギャップにイライラせずに済むと思います。

仕事をしていてもそうですが、「一発で全てがうまくいく」前提で段取りをしていると疲れるのは自分です。心の持ちようとして「1回ではうまくいかない」前提であれこれ考えておくと、実際うまくいかなかった時のメンタル負担を軽減できます。

逆に日本での手厚いサービスが特別であり、感謝を持たねばならないことだと気づくこともあります。

英語の壁

こればっかりはいくら上達しても英語を第二言語として扱う話者は、ネイティブには敵わないことをどこかで痛感させられると思います。学校や職場では、オージー英語やスラングが飛び交い、聞き取れないこともあります。また英語がわかっても、こちらのローカル話題であるラグビーや政治の話、オーストラリアではやってるドラマの話・芸能人の話をされても、それは言語の理解とは別に内容がわからないこともあります。

私は合計10年ほどオーストラリアに住んでおりますが、いまだにラグビーにあまり興味は持てないし、クリケットなんて意味がわからないし、そもそもテレビを見る習慣が日本に住んでいる時からあまりなかったのでオーストラリアの連続ドラマなど興味が微塵もありません。なのでこういう話題には入っていきづらいことがあります。

興味のないことに興味を持つことは難しいのである程度の割り切りは必要なのかなと思っています。

孤独を感じることがある

背景や理由はどうあれオーストラリアに移住すると、多くの人が一度は「孤独」を感じる瞬間に直面します。家族や親しい友人・地元から離れ、言葉や文化も異なる環境の中で生活することは、想像以上に心に負担がかかるものです。特に移住して最初の数ヶ月は、周囲に気軽に相談できる相手も少なく、ホームシックに悩む人も少なくありません。

オーストラリアでは、人々はフレンドリーですが、深い人間関係を築くには時間がかかる部分もあります。また、オンオフの切り替えが強く、転職が活発なここオーストラリアでは「同期のつながり」「同僚と飲みにいって親睦を深める」などといった日本ではよくある濃い人間関係が限定的な職場もあります。これは仕事をプライベートを分けるといった側面ではいいことでもあり、場合によっては人間関係が希薄になりやすいちょっと寂しいことでもあります。

仕事や学業が忙しくなると、孤独を感じる隙間が生まれやすくなります。この孤独感を放っておくと、ストレスや不安が積み重なり、心身のバランスを崩してしまうこともあるため注意が必要です。

私は結婚して子供がおりますので、独身時代のような孤独を感じることは減りました。しかし、仕事で疲れたり子育てで疲弊すると「実家に帰りたいなあ」「温泉に入ってゆっくりしたいなあ」「友達と居酒屋いきたいなあ」と思うことがよくあります。もちろん私の実家は日本ですので、そんなすぐ帰ることもできませんし、温泉や居酒屋といった日本的な癒しも限定的です。一方、奥さんはこちらが地元であるので実家もこちらにあり、友達も多いので「奥さんは実家が近くていいなあ」「友達がたくさんいていいなあ」と思うこともよくあります。

孤独を乗り越えるためには、まず自分から積極的に動くことが大切かと思います。スポーツクラブや趣味のサークルに参加したり、地域のボランティア活動に関わることで、自然な形で人とのつながりを作ることができます。また、オーストラリア各地には日本人コミュニティも存在するため、時には母国語で気軽に話せる場を持つのも心の支えになります。同じような境遇の人たちとコミュニケーションをとることで「孤独を感じているのは自分だけではない」と思えることも心の支えになります。

日本生まれ、海外育ち、2018年よりオーストラリア在住。2021年7月に第一子が誕生。普段は外資系企業でサラリーマンやってます。

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