日本とオーストラリア:マクロ視点で経済を比較してみる

最終更新日

こんにちは!

今日はオーストラリアと日本をマクロな視点で比較してみたいと思います。

私は大学時代の歴史や国際政治を学び、社会人となったあとも経済学などを独学で学んでおりました。幼少期より海外暮らしが長く、両親の影響もありそういうことに触れる機会も多かったからだと思っています。

さて、オーストラリアで働き始めて1年半ぐらいとなり、オーストラリア経済の一部として働いていると日々色んなことを学び、知り、自分の中で落とし込んで行っています。

とまあ抽象的な表現ではありますが、まずは日豪をマクロな視点で比較して考えてみたいと思います。

日豪マクロ比較

国を比較する際によくある項目をまとめたのが以下の表となります。

項目オーストラリア日本
人口2500万人1億2600万人
面積7,692,000km2377,925 km2
GDP1兆4417億円5兆4000億ドル
GDP per capita54,952ドル46,827ドル
Fortune5007社52社
出典:Wikipedia

働いていて最も感じる日豪の差はその経済力です。GDP(国内総生産)において日本がオーストラリアの4倍近いというのはありふれた話です。同時に、鉱山や金融、教育に力を入れるオーストラリアが一人当たりのGDPが高いのも有名です。

良くも悪くも、製造業がGDPに占める割合が大きい国は一人当たりのGDPが押し下げられる現実もあります。

私が今回取りあげたいのは最後の項目である「Fortune500」の数です。

「巨大企業」の数

私が特筆したいのは、アメリカのフォーチュン(Fortune)が毎年発表するFortune Global 500に入る企業の数です。

要はその国家の経済の顔、そして経済規模を示すといっても過言ではない企業の数ですね。

2019年の調査では、米国121社、中国119社、日本52社がトップ3となっています。オーストラリアはというと、スイスの14社、カナダ13社、オランダ12社を下回るわずか7社

その7社は下記の通りで、オーストラリアに住んでいれば聞いたことのある企業ばかりで、金融と資源で独占されています。

  • Wesfarmers
  • Woolworths Group
  • BHP
  • Commonwealth Bank
  • Westpac
  • Australia and New Zealand Banking Group
  • National Australia Bank

確かに、「国際的に有名なオーストラリア企業を挙げてください」と言われて即答できる人ってごくわずかな気もしますね。私もオーストラリアへ来る前は豪州企業と聞かれても何も答えられなかった気がします。

一方の日本の52社は多岐にわたる産業となっています。製造業、金融、エンタメ、石油化学などが含まれます。そしてそのほとんどが国際的知名度があるといって過言ではありません。

  • トヨタ自動車
  • 日本郵政グループ
  • NTT
  • 本田技研
  • 日立製作所
  • 日産自動車
  • パナソニック
  • ソニー
  • 日本生命
  • 東芝
  • エネオス

私が働いていて思うのは、この経済の裾野の広さこそ国力であり、日本経済の「内需」の強さだと思います。大企業が多いと、その周辺を取り巻く企業も多くなるわけですから必然的に雇用規模も大きくなります。またその経済の複雑性から幅広い外資系企業が進出してもいます。

一方のオーストラリアはいわゆる「高付加価値産業」に早々に国策として重点を置いたからこそ、金融や資源などの企業が大きくなったものの、他分野で正直なところ国際競争力のある企業はとても少数です。外資系企業(日本企業を含む)もIT産業や金融には進出していますが、他の産業は元からマーケットが小さいこともあるせいかあまり見かけません。

この手の議論の結論は「人口」となることも多いですね。単に日本の人口がオーストラリアの5倍近いから巨大企業の数もその分多いのでは、というロジックも成り立つと言えば成り立ちますね。またオーストラリアはそもそも日本のような経済大国を目指しているのかといえばそれもどうなのかという議論もありますね。

日々の生活への影響

「それで、こんなことの何が日常生活に影響があるのさ?」

と思われる方がいらっしゃるかもしれません。

この経済構造は移民の就職事情にも大きな影響があると、実際に就職活動をして働いているからこそ感じます。

日本で就職活動となると様々な産業・企業が選択肢としてあります。そしてその多くがグローバル企業であり、一定の国際競争力があり、国際的にブランドが知られているとも言えます。

日本を拠点に海外進出するのであれば、英語が喋れる人材や海外駐在といった事も当然企業として従業員に期待することになります。また、上述の通り世界第三位の経済大国ですから欧米やアジア系の外資系企業の進出も盛んですのでトップ企業からスタートアップの日本法人まで幅広い選択肢が幅広い産業で存在します。

一方のオーストラリアにおける大企業は上記の通り金融機関と資源会社ぐらいなものですから、資本が集まるのもごく自然とこの2つの業界となると言えます。民間セクターで(つまりサラリーマンとして)お金を一定のレベルで稼ぎたいのならこの2つしか選択肢がないとも言えます。

また、オーストラリア国内では大企業でも積極的な海外進出はそこまでな状況でもあるので、バイリンガル人材が重宝されるか、海外駐在が現実的な選択肢としてあるか、グローバルな仕事ができるか、という点では疑問が残ります。

この経済構造から必然的に外資系企業の進出も限られた業界となっています。

大前提としてオーストラリア・ニュージーランドのマーケットは東南アジアや北東アジアに比べればとても限定的ですので、小さな所帯の企業も少なくなく、下手をすれば豪州国内に拠点なし、シンガポールの拠点から営業している企業もあったりします。

終わりに

これが良いことなのか悪いことなのかは別の議論ですが、「経済の幅広さ」という点では日本は魅力のある労働市場なのかもしれない、と思い始めたこの頃です。

国際的な仕事がしたいのであれば日本の方がそのチャンスは大きいかもしれません(国際的な仕事が何を指すのかも個人次第ですが)

もちろん、「海外で働きたい」という目標であればオーストラリアはもちろん選択肢となりうると思います。ただ現実と理想は、時に大きく異なるという事を自分の経験からお伝えできればと思います。

それではこの辺で。

日本生まれ、海外育ち、2018年よりオーストラリア在住。2021年7月に第一子が誕生。普段は外資系企業でサラリーマンやってます。

シェアする

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


コメントする