2021年4月時点でのオーストラリアでのコロナウィルス事情をまとめてみる。

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こんにちは。ジュークです。

2020年初頭より感染爆発が始まったコロナウィルス。早くも1年と数ヶ月が経過しようとしています。

本日は2021年4月現在でのオーストラリアの実情について、一市民としての視点からまとめてみたい。

ニュースを全て確認しているわけではないので、事実と少し違う点もあるかもしれないがそういうところはあらかじめご了承いただきたい。

感染者数と実際に住んでいて感じること

Googleで検索してみると、2021年4月17日現在の統計は以下の通り。

出典:Google/Wikipedia

と、オーストラリア全土で15件。1週間平均3件となっている。

これは実際に住んでいて感じるものと近い。事実、夜のニュースでもコロナウィルス感染の話題はあまり上がらない。感染者数や死亡者数についての告知もほとんどなくなった。

確かに、昨年8月ごろはビクトリア州などでの感染爆発により州境封鎖だのなんだので毎日報道されていたが、今ではすっかり過去の話となっていると私は感じる。今はもっぱらワクチンがいつ国民に行き渡るのかの話ばかりだ。

さらに、公共交通機関などでのマスク着用義務も解除されたし、州間の移動制限も認識している範囲ではほぼ撤廃されている。コロナ全盛の時は、州境移動が禁止されていたので例えば主要都市のシドニー・メルボルン間の移動もできなかった。日本で言うと、東京・大阪間の移動が止められていたという感覚だろうか。

日常生活でいくと、現在私はフルタイムで働いているが、週1-2回はオフィスに出勤している。これに関しても人数制限や健康チェックなども行われていないし、会社がオフィス街にあるせいかお昼時はカフェや出店には人がごった返している。やはり1.5m間隔で並ぶなどのソーシャルディスタンシング(Social Distancing)は今でも行われているが、日常生活に支障は一切ないといっていい。5時〜6時の帰りの電車も結構な人数が乗っており、1.5m間隔など一切ないが普通に人々は利用している。

簡潔にまとめるのであれば、コロナウィルス前の生活に90%以上は戻ったと言えるのではないだろうか。残りの10%はオーストラリア国境の開放、つまり海外旅行の解禁くらいだろう。

コロナが広まり始めた時は、「ロックダウンはやりすぎでは?」「国境封鎖する必要ある?」的な議論はテレビでも友人の間でもよくあった。私も正直ロックダウンはやりすぎなのでは、と思っていた節もあったが、今となっては豪州政府が最初から厳しい処置に踏み切ったからこそ現状があると思える。

期待される国境開放

個人的には国境開放がもっとも待ち遠しい。

わかりやすいところから始めると、私はすでに1年半ほど日本に帰国していないため、両親や友人にしばらく会えていない。もちろん日本で買い物もできていないため、衣服や医薬品や身の回りのもののでオーストラリアでも手に入ると言えば手に入るが、日本製のものがやっぱり良いものもあったりする。そういったものが手に入りにくくなった、もしくは買いだめしておいた在庫がなくなってきたという側面はある。

あと、やっぱり和食は恋しくなる。オーストラリアでも日本食レストランは多いので、食べられると言えば食べられるがやっぱり「何か」が違うと個人的には感じてしまう。ラーメンでもお寿司でも、やっぱり日本で食べる和食が一番うまい。雰囲気などもあると思う。

そのほか、温泉や観光、夏祭りなどの日本ならではのイベントからも遠かってしまっている。そういったものを恋しく思う今日このごろである。

日本以外では、ヨーロッパやアメリカに旅行で行ってみたいとずっと思っていた。この2つの地域に関しては仮に国境開放が進んだとしてもだいぶ旅行での移動は先の話になると感じている。残念だが、どうしようもないと言えばどうしようもない。

逆によかったこと

こういう言い方をすると不謹慎かもしれないが、オーストラリアに住んでいてコロナウィルスがもたらした良いことといえば個人的には2つある。

1つ目はハンドサニタイザー(Hand Sanitizer, 消毒液)が街のあちこちに設置されたことだ。

コロナウィルス前はこういったものは豪州には一切なかった。カフェやレストランで食事をするときも、日本ではおしぼりやウェットティッシュが食前に配られることが多いが、オーストラリアでは一切なかった。わざわざ席を立ち、トイレに行かないと手を洗えなかった。細かい話かもしれないが、食前に手を洗わないということが私には理解できず、いちいちトイレに行かないといけないことを億劫に感じていた。100歩譲ってフォークやスプーンで食べるものならまだ良いが、手で食べるハンバーガーやサンドイッチの店でも手を洗う設備はなかった。「おいおい、正気か?」と思わざるを得なかった。

そういう意味では、コロナウィルスの影響で、オーストラリアに日本並みの衛生感覚が整備されたとは言えるだろう。今やカフェやレストランの入り口に消毒ジェルがないところなんてない。場所によってはスーパーの入り口はもちろん、電車の駅にでさえ置いてある。これは個人的には嬉しい側面だ。

2つ目は、在宅勤務とオフィス出勤の2つの働き方が正式に認められるようになったことだ。

オーストラリアではコロナウィルス前から在宅勤務という選択肢はあった。しかし、特に事情がないのに在宅勤務をすると「あいつサボってんな」「レイジーなやつだ」と陰口を叩く者は職場に必ずいた。だからよっぽどの事情(子供が熱を出したとか、怪我をしたとか)がない限り、私の働いていた会社ではほぼ全員がオフィス出勤していた。なので個人的には「在宅勤務を認めている」と社会や会社はいいつつも、なんだかんだで従業員には後ろめたさがあったように感じており正式には根付いていなかったと思う。

それがコロナウィルス後の今、大きく変わった。今や個人の判断で在宅と出勤が自由に選べるようになり、別に在宅勤務をしていても「サボってんな」などということを言う者はいるにはいるが、数はかなり減ったように思う。それは社会的に働き方の1つとして正式に認められてきたと言えるだろう。

私も今は、早朝から会議のある日や夜遅くまで会議のある日などは在宅勤務をしているし、夜遅かった次の日はどうしても疲れているため通勤での疲労を避ける意味でも家から働いている。極論を言えば、やることをやって結果さえ出していれば誰も何も言わない。

個人的には、週2回はオフィスに行こうとは思っている。ずっと家にいると、だんだん気持ちが暗くなると言うか、社会的な繋がりが薄れていく気がしてしまう。オフィスにいくと同僚でしょうもない話をして笑ったり、愚痴を共有したり、ご飯を一緒に食べに行ったりとなんだかんだ楽しい。個人的には環境が整っているオフィスの方がやっぱり集中できるというのもあり、オンとオフの切り替えといった意味でも出勤の方が私には合っている。

終わりに

繰り返しな内容になるが、オーストラリアではコロナウィルス感染はほぼ収束したと言っていい現状にあると住んでいて感じる。もちろん、油断は禁物であるし政府が撤退した国境管理やコンタクトトレーシング(Contact Tracing)を行い、さらにコロナウィルス拡大当初からPCR検査が無料であったことが大きく起因しているとは思う。本当にありがたい。

また、国境開放などに関してはオーストラリア一国で判断できることではなく、世界の状況に左右されるため、コロナ前のような自由な国際移動の再開はまだまだ先だろう。

それは文句を言っても仕方がないので、それまで自分のスキルを磨くなり、お金を貯めるなりなんなりして、その時に備えることしかできないとは思っている。

それではまた。

日本生まれ、海外育ち、2018年よりオーストラリア在住。2021年7月に第一子が誕生。普段は外資系企業でサラリーマンやってます。

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